tenji 皆さん、こんにちは！今回はタイトルにもある通り、記念すべきブログ更新50回目です！読んでくださる皆様のおかげで、ここまで続けることができました。本当にありがとうございます。今回のブログでは、感謝の気持ちを込めて、ビールが醸造されてから皆さんの手元に届くまでの工程や、オープン当初からの味わいの変化について書いてみようと思います。
皆さんに届くまでの工程
① イメージする味わいをレシピに落とし込む
手始めに、完成したビールのイメージがとても重要になってきます。理想とする味わいのビールを言語化し、澄んでいるのか濁っているのか、色合い、香り、副原料の特徴、味わいなどを決めます。はたまた、誰も造ったことのない味わいのビールにチャレンジするのか。
正直、醸造を開始したての頃は経験が浅かったので、レシピを組み立ててもどんな味わいになるかは想像できませんでした（笑）
今はお陰様で様々なビアスタイルのビール醸造にチャレンジしたため、イメージに近い味わいをレシピに落とし込むことができるようになってきました。
② 仕込み開始
使用する原料・副原料・酵母を手配し、仕込み日を確定します。仕込み前日までに発酵タンクも洗浄をして、準備を整えておきます。水道水を使用する場合はカルキ（塩素）抜きをして、麦芽も粉砕しておきます。基本的に仕込み前日に準備を整えておきます。
いよいよ当日、仕込みを開始！麦芽を60°〜70°のお湯に投入して糖化。丁寧に麦汁を造る作業です。
糖化を止めてから濾過をして煮沸タンクへ移送。ホップ&副原料を投入し煮込みを開始します。ビールの味わいの8割くらいはここまでの工程で決まります。
煮込み後、熱交換器で麦汁を冷やしエアレーションをしながら発酵タンクへ。移送完了後、ビール酵母を投入し、発酵温度を設定。使用したタンクを清掃して仕込み完了。副原料やホップの種類、タイミングによって味わいや香りの付き方が全く異なってきます。仕込みはサワービールを造る場合は例外ですが、約一日で完了する作業となります。
③ 発酵期間
酵母が、麦汁に含まれている糖分を食べてアルコールを生成します。酵母の種類によりますがエール酵母の場合3〜7日で発酵が完了します。
この期間、毎日、比重計やpH測定器などで順調に発酵しているか測定します。
ダイアセチルレストを経て、酵母の活動を終わらしてから、温度を下げて酵母を回収します。
※月岡ブルワリーでは液体酵母を使用しているため、回収して同じビアスタイルであれば酵母を使い回しています。限定ビールはドライ酵母を使用する場合もあります。
酵母について詳しく書くと、かなり長くなりそうなのでまた次の機会に。
その後、ビアスタイルに合わせて炭酸の強さを調節しながら数回二酸化炭素を注入していきます。
ここまで仕込みから炭酸化するまで、3週間程度の期間を要します。
※貯酒タンクがある施設は貯酒タンクで炭酸化します。
④ ビール完成
ちょうど良い炭酸が付いたら、いよいよ発酵タンクからケグ樽（生ビール用の10ℓ〜20ℓ程度のステンレス製樽）に移し冷蔵庫で最低1週間は熟成させます。
仕込みから最短で1ヶ月程度で完成となります。
生ビールの場合はケグ樽からサーバーに繋ぎ、瓶ビールの場合は瓶詰め作業をします。
⑤ 美味いビールを飲む
大手ビールメーカーの工場見学に行かれた方も多いと思われますが、工場で飲む出来立てのビールは格別！とよくお聞きしますがまさにその通り。ビアスタイルにもよりますが、熟成期間を経て飲み頃のビールをその場で飲むのが間違いありません！瓶ビールも美味しいですが、ぜひ出来立ての生ビールが飲める月岡ブルワリーでも醸造所と併設するキッチンGEPPOへお越しください（笑）
50回目の節目に思うこと
今回50回という節目で、いつもの倍くらいの文字数で書いてみました。冒頭で書いていました「ビールの味わいの変化」については、今回思いのほか長くなったので、また次回に持ち越してみようと思います。
2021年11月よりブログを開始して約32ヶ月くらい？！で50回。月に1、2回程度の更新頻度、、、。何度も挫けそうになりましたが、読んでくれる皆さん、そしてこのブログを陰ながら支えてくれている方々のお陰様で続けることができました。しかしながら不思議なもので一向に文章力は向上しません（笑）
今後も拙い文章ではございますがお付き合いのほどよろしくお願いします。
来週の6月15,16日は新発田市の寺町で開催される「しばた寺びらき」にケグ樽でビールを持って出店します。美味しい出来立ての生ビールが飲める機会なので皆さんのお越しを心よりお待ちしておりますー！瓶ビールもご用意してますー！
こちらも合わせてよろしくお願いします！目指せ醸造士ブログ100回！！！